2020.04.30

お役立ち情報

先日、持続化給付金の申請要領が出ました。誰にとっても初めての内容ですが、とてもシンプルに見えます。しかし、シンプルだからこそ、難しさがあります。

ポイントは以下の3つです。1.変えられない過去の数字、2.見えない未来の数字、3.正直者は最終的に得なのか?

まず、1.変えられない過去の数字です。例えば、法人を営んでいて、前期の会計処理で「面倒だから、入金した金額を売上にしよう!」として処理しました。しかし、請求書ベースでないと適正な損益計算にならないので、期末月で請求書ベースに直しました。税金の申告は間違いないから、良かった!です。

しかし、今回のような月々の売上にフォーカス場合、どうなるのでしょうか?適正に月々の売上を計算した今年と入金ベースで計算した昨年の数字が異なってしまいます。通常は前年と同じ基準でしないとまずいですよね。

入金ベースの金額がその月の適正な売上高かどうかは、正直判断できないと思います。常に面倒でも、請求書ベースで売上を把握される事をおすすめします。

次に、2.見えない未来の数字です。本当に前年同月売上が50%以上下がるのか?もちろん、一時的な休業等をすれば目に見えて分かります。しかし、仕事をしていると、儲けたくなるのが経営者です。微妙な数字で申請できた、申請できないにならないように、しっかりとした数字の管理が必要になってきます。

どのように売上をあげるのかを決めるのは経営者です。見えない未来でも、目標を定めて、売上を上げていきましょう。

最後に3.正直者は最終的に得なのか?です。数字は正直ですが、数字は作り出すことが可能です。きちんと売上を把握して前年同月売上が49%減少でした。今回の持続化給付金では申請できません。残念ですよね!でも、申請できないのは、この月は、なのです。

何とかしたい!と思うのが人間です。

しかし、1の話を思い出してください。得だと思ってやったことが、結果的に損になったという事もあります。売上が下がるほど、利益も下がるので、金融機関から融資が受けにくくなります。新型コロナウイルスの影響がいつなくなるのかは不透明です。今回の融資の次の融資を受ける事もあるかもしれません。その時に、売上が高ければよかったと思う事もあるかもしれません。いつの時点で評価をするのかによって、考え方は180度変わってしまいます。

持続化給付金を受ける事は目的ではなく、結果です。私達も目先で一喜一憂するのではなく、お客様に喜ばれて、その結果が売上となるように日々努力していきます。そして、新型コロナウイルスの影響に負けずに、事業をしていきます!